fuiigo開発ストーリー(5)
2024.10.23
こんにちは、こちら氷川音響研究所です。
<fuiigo開発ストーリー(4)からのつづき>
蛇腹の形は伸び縮みさせたいもの、例えばアコーディオンや火おこしに使う鞴(ふいご)に応用されています。
fuiigoにおいては、製品内部にゴムで出来た蛇腹のパーツが組み込まれており、低音用のスピーカーの生成す低音が空気の圧力となって、蛇腹を伸縮させ、先に付いた重りを揺らします。これが、振動や揺れとして身体に伝わり感じることができるのです。下図は蛇腹の動きのイメージ図です。
はじめてスピーカーと蛇腹を組み合わせ、手の上で鳴らしたとき、30Hz くらいの低い周波数の音では、振動というより揺れると表現したくなる感覚がありました。持っている手がゆすぶられているだけなのに、(表現は難しいですが)もっと大きく身体ごと揺さぶられている感覚が得られたことが驚きでした。
エキサイターやシェイカーなどと呼ばれている振動専用のスピーカーがありますが、身体に装着できるくらいの小さいものでは、この揺れる感覚はあまり感じられません。3センチにも満たない小さな蛇腹ですが、これを使った方式を追求していけば、既存のオーディオ製品になかった体感型の製品が出来るのではないかとわくわくした気持ちになったことを覚えています。
<つづく>