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音作りについて(4)

2025.05.03

音作りについて(4)

こんにちは! こちら氷川音響研究所です。

低音へのこだわりをこれまで述べてきましたが、その前に、人の声が自然に聴こえているというのが大前提だと考えます。それは、私が前の会社でTVの音響部分の開発を担当していた時の経験から来ています。お客様からのクレームで、「声がこもって聴こえる」「声が聴きとりづらい」「声がキンキンする」というのが時々あって、音の周波数特性を良く調べるとちゃんと原因があるのです。

TVで視聴するのは、バラエティーやニュース、ドラマや映画が多いと思いますが、人が話す場面はとても多いと思います。よって人の声に違和感があると、とてもストレスに感じるわけです。

低音を強調しすぎると、こもった音になりますし、高域に特定の周波数の音が大きくなる現象(TVの筐体へスピーカを組み込む構造によって起きることがあります)が発生したりすると、頭にキンキン響いたりする声に聴こえたりします。我々はお客様のクレームを分析しながら、音作りにフィードバックしていきました。

私は、映画を臨場感のある音で鑑賞して欲しいという思いで、fuiigoを開発しましたが、上で述べた経験を生かし、人の声が自然に聴こえることを第一に考えて音作りを行っています。

<おわり>